前回は浮気調査を依頼するタイミングについて紹介しましたが、実際に探偵事務所・興信所がどんな調査をするか見てみましょう。
浮気調査をするにあたって、探偵がどういった仕事をしているか分かれば、依頼する際の参考になるでしょう。
相談や電話などで調査員に何を伝えるのか、どんな情報を提供するのかを理解できます。
依頼したあとも調査員との連絡は欠かせません。
うまく連携することで、浮気調査の成果が出て、問題が早期に解決することになります。
『事例で紹介!浮気調査のケースバイケース』
依頼を検討している方がわかりやすいように、探偵事務所・興信所で行われる浮気調査の一般的なケースを見ていきましょう。
A子さんが旦那さんが不倫しているのではないかと探偵事務所・興信所に依頼をしました。
結婚してから10年以上経ち、お互いに夫婦間の愛情は冷めてきている状態。
子供は中学生になってまだ手がかかるものの、旦那さんは仕事が忙しくあまり家にいない状態に。
こうした時期が続いている中、A子さんはあるとき旦那さんの車を運転し、カーナビをつけて行き先を決めようとしました。
ところが、目的地履歴などを見ていると、おしゃれなレストランの名前が。
普段の旦那さんなら行かないような場所があったため、A子さんは旦那さんの不倫を疑い、探偵に調べてもらうことにしました。
この段階でA子さんが持っている情報は「カーナビの目的地履歴」のみ。
探偵事務所の調査員は旦那さんに関する具体的な情報がとれるかどうかA子さんに連絡をとります。
週末になって「仕事の取引先の人と飲んでくるから帰りが深夜になる」と言われたことから、A子さんは焦りながら浮気調査依頼を決意しました。
こういった状況であれば、探偵事務所は指定された日時に旦那さんを追跡調査して、仕事帰りから尾行や張り込みをして旦那さんの言葉に嘘がないか確認します。
車1台に2名の調査員が乗り、夜間に撮影可能な撮影機材を積み、あらかじめ旦那さんに持たせた特殊機材で位置情報を検索。
常に旦那さんの行動がわかるような状態にしておきます。
追跡していると、とあるレストランに入った旦那さんは年配の男性と一緒に食事をして、その後に居酒屋に行ってスナックへ。
常に男性と共に行動していたため、不倫相手の女性の影はなく調査は終了しました。
『できるだけ具体的な情報が必要!』
この浮気調査では結果的に旦那さんの言葉に嘘がなく、「不倫相手が確認できないという情報」を提供したことで料金が発生。
1回目の調査は終了することになり、A子さんはその後も旦那さんの様子を確認してみることになりました。
事例からわかるように、浮気調査はケースバイケースで、「100%、指定された日時に不倫相手と会う!」と断定することはできません。
浮気調査の実際は、ターゲットが不倫相手と会うであろう「確率の高い日時」を絞りながら、機材を使って位置情報を検索しつつ、動きがあった時点で出動して証拠をとることです。
このため、いつ不倫相手と会うかわからない状況であれば「1週間ほど調査してみましょうか」と勧められることもあります。
当然、料金は数十万円になりますが、そこで日時を絞る具体的な情報があれば、確率の高い時間に絞って浮気の証拠をとることができるのです。
浮気調査はある程度の「賭け」も必要になるのが実情です。
そこで、この場合ならA子さんは「旦那さんのメールや通話履歴、SNSなどから具体的な情報」をとっておく必要があったのです。
「週末に泊まってくる」と言われたり、旦那さんの職場の友人から「浮気してるみたいだ」などの情報があれば確率は高まるでしょう。
それに加えてメールなどの確認ができれば不倫相手がいることは明白。
浮気調査をすればすぐに尻尾を出すことは間違いありません。
自宅内にボイスレコーダーを仕掛けて、留守中の会話から通話内容などを聞いておくなども方法の1つです。
こうした具体的な情報があればあるほど探偵事務所・興信所は調査がしやすく、依頼者も早期に証拠をとることができます。
結果として料金が安く済み、問題解決につながっていくのです。
『探偵の浮気調査を項目別に紹介』
探偵事務所の浮気調査はどんなことをするのかを項目別に見ていきましょう。
・離婚したいと思っている依頼者が希望する証拠や情報をとる
離婚のために必要な証拠は「不貞行為の証拠」です。
妻・夫が不倫相手とラブホテルに出入りするシーンはその典型となります。
不倫をしている場合、多くは仕事を休んだりして昼間からホテルに出入りしていることが多いため、パートナーの昼間の状況を注意して見てみましょう。
・不倫している妻・夫の行動を把握する
いつ、どんなときに不自然な動きをしているかをチェックして、不審な行動に出たら追跡調査をかけます。
位置情報を検索できる特殊機材を使用することがあるため、依頼者の協力を得てターゲットに所持させる場合があります。
調査員と連携してパートナーの動きを見ておき、特殊機材や電話連絡などでターゲットの位置情報を随時知らせましょう。
・離婚したい場合なら準備や書類作成のアドバイスをする
離婚を考えているなら、別れる際に慰謝料や財産分与、生活費、養育費などを請求する必要があります。
こういった調査後のアドバイスやフォローもしているため、調査員と連携してどんな書類が必要でどこにあるか考えておきましょう。
・不倫相手に対する情報をとる
離婚したいなら、不倫相手に対しても責任をとってもらう必要があります。
慰謝料というかたちで対応を求めるため、相手の住所地や人物などを特定するための情報をとります。
依頼者は感情的にならず、不倫相手に対しても冷静に「法律で対処する」という心構えをしていてください。
以上が探偵事務所・興信所が行う大まかな浮気調査の内容です。
離婚を決意しているなら依頼して、浮気調査の内容を把握した上で調査員と協力・連携をはかってください。
ただし、感情的になりストーカーなどの違法行為を行ったり、契約違反に該当する行為にうって出てはいけません。